大人数登山で得た「個」の時間

15人のグループ登山で気づいた「個」の時間

冷え込みが厳しくなってきた朝、駅のホームで吐く息が白くなるのを見ると、無性に山が恋しくなります。先日、山仲間たちの忘年登山に参加してきました。場所は滋賀県大津市にある湖南アルプス。石山駅からバスで30分ほど揺られた先にある登山口からスタートする、初心者にも優しいルートです。低山ながら花崗岩の露出した景色が変化に富んでいて、満足度の高い山歩きが楽しめました。

実は今回の山行、総勢15人という大所帯でした。普段の私は「登山は5人くらいが一番機動性もあって楽しめる」と考えているタイプです。人数が増えれば増えるほど、集団としての制約が増えるのが定説だからです。しかし、実際にこの人数で歩いてみると、当初抱いていた懸念とは裏腹に、意外な心地よさがあることに気づきました。それは、大人数だからこそ生まれる「集団の中の孤独」という贅沢な時間です。

集団の中の「個」

少人数の登山では、常に全員の顔が見える範囲にいるため、どうしても会話を絶やさないような気遣いが生まれます。一方で、15人もいると列が自然に長くなり、前後のグループで会話が分かれます。歩いている最中、ふとした瞬間に誰とも喋らず、ただ自分の足音と呼吸の音だけに集中できる時間が生まれるのです。これは、かつてジムのランニングマシンで、自分の筋肉の動きだけに意識を向けて黙々と走っていた時の感覚に似ていました。周囲に人がいるという安心感がありつつも、精神的には完全に自分一人の世界に潜り込める。この絶妙なバランスが、大人数登山の隠れた魅力だと感じました。

広い河原に出た昼食タイムも象徴的でした。レジャーシートを広げて賑やかに食事を囲む一方で、少し離れた岩の上で一人カメラを構える人がいたり、キャッチボールに興じる人がいたりと、それぞれが自由な過ごし方をしていました。15人という分厚いコミュニティがあるからこそ、そこから一時的に離れても全体の調和が崩れない。この懐の深さが、少人数登山にはないリラックス感をもたらしてくれたようです。

自然の回復力

今回の登山、実は出発前は少し体調が優れず、風邪気味でした。以前、瞑想やヨガを取り入れて体調を整えていた時期もありましたが、最近は忙しさにかまけて自分の体の声を聞くのを後回しにしていた気がします。しかし、山を歩き始めて汗をかき、持参したチューブ入りの練り生姜で生姜湯を作って飲んでいるうちに、後半には驚くほど体が軽くなりました。山歩きによるデトックス効果なのか、あるいは冷えた体に生姜の成分が染み渡ったのか。下山後の二次会で食べた韓国料理のチゲ鍋でカプサイシンを摂取したことも追い風になり、帰る頃にはすっかり元気を取り戻していました。

結局のところ、登山における「最適人数」に正解はないのかもしれません。5人での密なコミュニケーションも捨てがたいですが、15人で賑やかさと静寂を使い分けるのも、また一つの完成されたスタイルです。今回のコースは展望も良く、会社の初心者メンバーを連れてくるのにも適していると感じました。大人数での山行は、一人で黙々と挑むトレイルランニングのようなストイックさとは対極にありますが、どちらも「自分を見つめ直す」という意味では同じ価値があるのだと思います。

冬の鍛錬計画

今回の湖南アルプスが今年の登り納めになりそうです。山を歩いて痛感したのは、やはり基礎体力の重要性。特に冬場は運動不足になりがちなので、以下のメニューを軸に体力を維持していくつもりです。

  • 週2回の夜間ランニング(寒さに負けず継続すること)

  • 自宅での自律訓練法とストレッチの再開

  • トレイルランニングに向けた高低差のある公園でのトレーニング

次は、年明けの雪山ハイクに向けて、新しい冬用グローブの操作性を試す予定です。

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